クイーンver.2(全体)


二代目のクイーン。

qeen1 qeen2 qeen3 qeen4後ろから見た襟のデザインが気に入っています。組み立てた後のシルエットも広がった襟がアクセントになっているため、ボリュームのある形になりました。

ポーンver.2(全体)


ポートフォリオの撮影にともない組み立てました。

porn1 porn2 porn3 porn4順次組み立てて近々全体で改めて撮影する予定です。

鋳造待ち作品


最近大分制作は進みましたが、まだ作りかけがこんなに。

P1050436エンブレムは鋳造前に新しいデザインになってしまった・・・

一応パーツごとに分割しているので新しくなった部分を作れば対応出来ます。

徐々に処理していかなければ。

ちょっと息抜き(ガンブレード鋳造)


制作の合間に型割りの練習も兼ねてフィギュアの武器を型取りして鋳造してみました。

P1050422 P1050421 P1050432 P1050431 P1050430 P1050427下が元になったFFのフィギュアのガンブレードという武器。

 

刃の部分が薄かったため、柔らかい錫ではレターナイフとしての強度は保てませんでしたが、ディスプレイするにはいい質感になりました。

 

そろそろアクセサリーのデザインなどもしてみたいですが、現在の粘土造形だと細かい部分の制作に限度があるので、シルバーアクセサリーの制作方法としてポピュラーなロストワックスを習得したいと思っている今日この頃。

クイーン完成


三つの駒の中では一番詰めに時間がかかってしまいましたが、クイーンの駒も無事原型が完成し、型取り、鋳造の作業が終わりました。

P1050243 P1050244 P1050387 P1050388 P1050389パーツが三分割になったため、型取りの準備工程が増えて大変です。原型の形も複雑なので、型割りを考えるのと、シリコンを流し込むための粘土の埋没作業も少し手間取りました。

P1050404 P1050405P1050385横から。

最後まで襟のデザインの詰めに悩みましたが、裏表に大きく装飾を入れ、外側は一段高く縁取るように装飾し、ボリュームのある曲線で構成することで、クイーンらしい優雅さと女性らしさを表現しました。可動の妨げになる後ろの角飾り部分は小型化しています。また、サイドはディテールを追加することで情報量を増やし、より精悍な印象になりました。

P1050402 P1050403P1050383正面から。

ティアラ状の角飾りは少し厚みを増やし、数を増やしてボリュームアップしました。

P1050410 P1050411 P1050384斜め前から。

全体的な印象は初代の駒のイメージを踏襲しています。

P1050408 P1050406斜め後、後方から。

襟の大きな装飾により、後ろから見ても特徴のある形になりました。

P1050382パーツは仮面、本体、襟の3パーツ構成。仮面はリベットで固定。襟は鋳造後にろう付けで接着します。

P1050416P1050417これでひとまず人型の駒はリメイクが完了しました。

 

私はチェスの駒をデザインする時に最も大切なことは、駒としての記号を分かりやすく特徴として取り入れる事だと考えています。

 

チェスはゲームであり、スポーツであり、もちろんコレクションでもあり、私にとっては芸術でもあります。しかし、そのどれかに特化するのではなく、すべてをバランスよく内包したデザインにこそ、チェスの真価はあるのだと私自身は考えるのです。

 

そう考えながら、卒業制作としてチェスをデザインしたのが二年前。

甲冑をモチーフとする事を決め、そのデザインの中にチェスの記号を上手く取り入れる事に苦戦しながらも、何とか形にすることが出来ました。

 

そして今回課題としたのが可動を前提とした再デザインです。

可動させるということは、色々なパーツとの兼ね合いもあり、干渉するパーツは削らなければならず、しかしある部分を削るとチェスとしての記号が失われるため他にデザインを足して・・・など、甲冑+チェス+可動という三つの要素を崩さないようにデザインするのは難しい作業でした。

次は残るビショップ、ルークのデザインを再検討したいと思います。この二つはモチーフのデザイン上、可動にするかはまだ未定です。

P1050392今回も鋳造で問題が。やはりポーンと同じく、薄いパーツは気泡が入りやすく、中々うまく流れません。前回と同じく、ドリルで穴を開ける事で何とか抜けましたが、前回以上に抜けが悪く、一日やって二つがなんとか抜けたくらいでした。

どうしたものでしょう。

ポーンVer2鋳造完了。


昨日のキングに続きポーンVer2の完成写真です。

 

P1050336 P1050337 P1050334 P1050338 P1050339記事を改めて見ると原型がほぼ完成してから一年近く放置してしまっていたようです・・・。

16体作る必要のあるポーンですが、パーツを分割したことで前のポーン以上に手間が増えて大変でした。

P1050361 P1050363さらに仮面部分が構造上空気が溜まって成形不良を起こしやすく、苦肉の策としてドリルで空気穴をあけました。

P1050364これでなんとか抜けるようにはなったものの、シリコンは裂けやすいため、失敗を含めて2、30回抜くと破損してしまいました。改良方法を考える必要があります。

 

P1050304 P1050292 P1050286しかしなんとか数は用意出来たので良しとします。

 

キングver.2を錫に置き換えました。


やや細かい造形でしたが、綺麗に鋳造出来ました。王冠やリベット部分も上手く出ています。

P1050328 P1050329 P1050332 P1050330 P1050333写真ではバリ取りをして、部分的にやすりがけをした状態です。これからバレル研磨にかけて鋳造時に出来る黄色い皮膜を取り除きます。

キングver.2


少し苦戦しましたが形になって来ました。

P1050189 P1050190 P1050191 P1050192

全体的には初代キングのシルエットを踏襲しています。

P1050189 P1050179王冠と角飾りはそのまま流用。首周りの鎧も初代に近いシルエットです。ギミックの関係もあり、色々と変わったのはマスク回り。

P1050196 P1050193 P1050195王冠が稼働の邪魔になるため、仮面の下部分だけがフェイスオープンする構造です。

P1050197 P1050199仮面を隙間なく合わせるのに少し苦戦しましたが、微調整を繰り返して綺麗なシルエットに収まりました

P1050201 P1050200これで人型の駒は大体出来てきました。後は細部の仕上げをして型取りに移ります。

リデザイン


P1050181現在チェスの駒の再デザイン作業をしています。

 

P1050182P1050184

まずは現在原型制作中のクイーンver.2。

先に原型の完成しているポーンver.2に合わせて、バイザー部分は稼働式にします。

 

 

P1050176 P1050177

初代クイーン。この駒では後ろにトサカ状の飾りがありますが、稼働の邪魔にならないようにこの部分は小型化します。また、細かい部分のラインを整理する事で、より洗練されたデザインを目指します。

新しく女性らしさの記号として、16~17世紀に流行した大きな飾り襟をデザインとして取り込むことにしました。

 

P1050168 P1050172

制作中の原型です。フェイスオープンの調整が出来て、基礎部分は出来上がってきました。

 

P1050169 P1050170

襟のデザインが今ひとつまだ固まっていません。資料を見ながらまだデザインを探る事になりそうです。

 

P1050183 P1050185次にキングのデザインです。こちらはまだデザイン画で検討している段階です。

チェスのキングの駒のシンボルは王冠とクロスです。以前のデザインでは悩んだ末に仮面部分にクロスをあしらい、頭部には平面の王冠をトサカ上に配置するデザインにしました。

このバランスは気に入っていたのですが、稼働させるとなると王冠がバイザーに当たってしまいます。そこでこの駒に関しては、仮面部分を上下分割にして、上は固定、下のみを稼働させる事にしました。パーツを綺麗に合わせなければラインが崩れてしまうデザインなので難しいかもしれませんが、これならデザインコンセプトを崩す事無く稼働させられると思います。

 

P1050179 P1050178

初代キング。全体的なデザインは気に入っていますが、制作から2年が過ぎ、改めて見てみると、ラインの整理が必要な部分がかなりあります。

P1050180その後造形作家集団-chevalier-のエンブレムレリーフの一部として造型したキング。仮面部分のシルエットを調整し、クロス部分もシルバーアクセサリーなどを参考に、より鋭角的なデザインにしました。

 

この二つが出来上がったら、更に他の駒もリメイクを進めていく予定です。

経過報告3(鋳造)


一応兜部分は鋳造出来ました。

P1050105P1050103P1050104現在型を少しずつ修正していますが、まだ目の部分にダレが見られます。後頭部のリベット表現も上手く出ていないようです。

シリコン型は出来上がった段階では上手く型が抜けない事が多く、注ぎ口を大きくしたり、空気穴を追加するなど、細かい修正をする事で綺麗に鋳造出来るようになっていきます。

それに加えて、今回はシリコンに気泡が入ってしまったため、その修正もしなければなりませんでしたが、幸いそちらは上手くいったので大事には至りませんでした。場合によっては型自体を作り直さなければいけないので、型取りは空気が入らないように慎重かつ迅速に行わなければなりません。

P1050106頭部パーツが荒れているのは恐らく鋳造時の温度が高すぎたためです。錫の鋳造は、温度が高すぎると荒れ、低すぎると隅々まで流れる前に固まって成型不良になってしまいます。このあたりの温度調整は、繰り返し鋳造して覚えるしかありませんが、ある程度型を温めて、錫は固まらない程度に冷まして流すのがいいようです。