Blenderの練習、自作のナイトの次は、漫画を見ながらのモデリングに挑戦してみる事にしました。
今回は上山徹郎先生の「LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-」から、衛士シラヌイというロボットを作ります。
前回までのモデリングでは、予め撮影した実際の立体物や3Ⅾモデルを下絵として配置しながら制作しました。そのため形状の把握などは比較的容易で、問題となるのは操作に関する知識付属のためにどんな方法で形状を作るかということだけでした。
今回は漫画のシーンを見ながら形状を検討していきますが、劇中では真正面、真横からのシーンというものがなく、やや角度のついたシーンを見ながら作る事になり、不足するイメージは想像で補っていきます。
上山徹郎先生は、非常に精緻な描写をされる漫画家で、このシラヌイは色々な角度から描かれているにもかかわらず、かなり立体的な整合性が取れている事が分かりました。まるで立体を手元に置いて描いているかのようです。
シラヌイは食いしばったような表情に横から大きく張り出したバイクのマフラーのようなパーツが特徴的な造形です。
体は全身が筋骨隆々とした男性のような造形になっており、派手なデザインではない分ごまかしがきかず、難しく感じます。
それでもなんとかそれらしい形状にはなってきました。モデリングは一つのオブジェクトからではなく、大きな凹凸ごとにパーツを分けて制作しています。
ここでマフラー状のパーツの形状が長すぎる事に気づき、少し短く修正。
漫画では斜め後ろからの構図で耳のような窪み部分が見えていたため、この程度の長さが妥当だと判断しました。
形はなんとか出来てきましたが、ある程度進めてから顔のポリゴンモデルの形状がかなりいびつなのが気になるようになりました。
ポリゴンモデルは三角か四角で構成されており、なるべく四角で構成するのが綺麗なモデルを作るポイントなのだそうです。
尖ったポリゴンがあると、モデルを滑らかに見せるた処理(Subdivision Surface、更にsmooth)をしたときにシワや段差が出来てしまいます。顔のモデルは複雑な面が多かったこともあり、形状を出すことに集中しているうちにあちこちのポリゴンで角が出てしまい、細かいシワや段差が出てしまっていました。
既に構成が複雑で修正は難しいと判断し、顔の部分は新しく作り直す事にしました。
右が最初のモデル、左が新規に作り直し中のモデルです。
出来る限り四角ポリゴンで構成する事を意識しながら作成しました。見比べるとかなり改善は出来ていると思います。
そしてレンダリングモードにかけるとこんな感じになります。劇中の雰囲気に近づいてきたのではないでしょうか。
今回は全身を作るつもりなのでまだまだ道のりは長いですが、納得のいく仕上がりになるよう時には作り直しも積極的に行いながら丁寧に作業を進めていこうと思います。